SEO外部対策とは?被リンク獲得の方法から注意点まで初心者向けに解説

SEO外部対策とは?被リンク獲得の方法から注意点まで初心者向けに解説

自社のウェブサイトにしっかりとコンテンツを作り込んでいるのに、なかなか検索順位が上がらない・・・そんな悩みを抱えていませんか。

サイト内部の最適化だけでは、競合他社との差別化が難しくなっているのが現状です。

そこで重要になるのが「SEO外部対策」です。

SEO外部対策のポイント
  • 内部対策だけでは差別化しづらく、他サイトからの評価を高めることが外部対策の目的
  • 被リンクは数よりも信頼性と関連性など質が重要
  • サイテーションやSNS拡散は、「認知拡大→検索増加→被リンク増」による間接効果で効いてくる
  • リンク購入や大量の相互リンクなど不自然な施策はペナルティの対象
  • 外部対策は成果が出るまで数か月かかるため、継続施策と長期戦略が前提となる

SEO外部対策とは、自社サイトの外側で行う施策のことで、他のサイトから「このサイトは信頼できる」という評価を得ることを目指します。

特に被リンク(バックリンク)の獲得は、Googleが「このサイトは役に立つ」と判断する重要な材料の一つとなっています。

外部対策を適切に実施することで、内部対策だけでは届かなかった検索結果の上位表示を実現できる可能性があります。

この記事では、SEO外部対策の基本から具体的な被リンク獲得方法、そして避けるべき危険な施策まで、初めての方にもわかりやすく解説していきます。

この記事でわかること
  • SEO外部対策の基本的な考え方と内部対策との違い
  • 外部対策の3つの主要な施策(被リンク・サイテーション・SNS)
  • 自然な被リンクを増やす具体的な4つの方法
  • Googleペナルティを受けるリスクのある危険な外部対策
  • 外部対策の効果測定と継続的な改善のポイント
目次

SEO外部対策は他サイトからの評価を高める施策

SEO外部対策は、検索エンジンがウェブサイトの価値を判断する上で欠かせない要素です。

自社サイトの中身をどれだけ充実させても、外部からの評価がなければ、検索エンジンは「このサイトは本当に信頼できるのか」を判断しにくくなります。

外部対策の本質は、第三者からの「お墨付き」を積み重ねることにあります。

これは現実世界で、お店の評判が「お客さんからの口コミ」や「業界内での評価」で決まるのと同じ仕組みです。

検索エンジンは、他の多くのサイトから紹介されているウェブサイトを「きっと役に立つ情報を提供しているんだろう」と考える傾向があります。

特にGoogleは、創業当初から「どれだけ他のサイトからリンクされているか」をサイトの価値を測る重要な目安としてきました。

ただし、単にリンクの数が多ければ良いというわけではありません。

「どこからリンクされているか」「どんな文脈でリンクされているか」といった質的な面も総合的に見られています

ここでは、SEO外部対策がどういうものなのか、サイト内部を改善する「内部対策」とは何が違うのか、そして検索エンジンが外部からの評価をどのように使っているのかを詳しく見ていきましょう。

これらの基礎を理解することで、効果的な外部対策の第一歩を踏み出すことができます。

外部対策とは自社サイト以外で行うSEO施策のこと

SEO外部対策とは、簡単に言えば「自社のウェブサイトの外側で行う取り組み全般」のことです。

具体的には、他のウェブサイトから自社サイトへリンクを張ってもらったり、TwitterやInstagramなどのSNSで自社の名前が話題になったり、ニュースサイトや専門メディアで紹介されたりすることで、サイトの評価を高めていく活動を指します。

検索エンジンは、多くの信頼できるサイトから「あのサイトは参考になる」と紹介されているページを見ると、「きっと良い情報を提供しているんだな」と判断する仕組みになっています。

これは、レストランを選ぶときに「有名なグルメ雑誌で紹介されている」「友人が勧めてくれた」といった第三者の意見を参考にするのと似ています。

外部対策は、こうした第三者からの評価を少しずつ積み重ねることで、検索エンジンに対して「このサイトは信頼できます」「この分野の専門家です」とアピールする役割を果たします。

ただし、外部対策は自社だけでコントロールできるものではありません

他のサイトの運営者やユーザーが自然に「紹介したい」と思ってくれることが理想です。

そのため、すぐに結果が出るものではなく、長い目で取り組む必要があります。

内部対策はサイト内の改善、外部対策は他サイトとの関係づくり

SEO対策には大きく分けて「内部対策」と「外部対策」の2つがあります。

この2つの違いを理解することが、効果的なSEOの第一歩です。

内部対策は、自社サイトの中身を改善する施策です

たとえば、ページが素早く表示されるように速度を改善したり、記事の見出しをわかりやすく整理したり、ユーザーが知りたい情報を充実させたりといった取り組みがこれに当たります。

これらは、自社の判断だけですぐに実行できる施策です。

一方、外部対策は自社サイトの外側、つまり他のウェブサイトやユーザーとの「つながり」を作る施策です。

他のサイトから自社サイトへリンクを張ってもらったり、SNSで話題にしてもらったり、業界のメディアで取り上げられたりすることが外部対策に含まれます。

内部対策と外部対策の違い

項目内部対策外部対策
実施場所自社サイトの中自社サイトの外
コントロール自社だけで完結できる他者の行動に依存する
実施スピードすぐに始められる時間がかかる
主な施策ページ速度改善、見出し構造、コンテンツ充実被リンク獲得、ブランド言及、SNS拡散
検索エンジンからの評価サイトの質を示すサイトの信頼性を示す

両者の最大の違いは「自分でコントロールできるかどうか」です。

内部対策は、やろうと思えば今すぐにでも始められます。

しかし外部対策は、他の人に「このサイトを紹介したい」と思ってもらう必要があるため、時間がかかります。

だからこそ、外部対策による評価は検索エンジンにとって信頼性の高い判断材料となります。

自分で「うちのサイトは素晴らしい」と言うより、他の人が「あのサイトは素晴らしい」と言ってくれる方が説得力があるのと同じ理屈です。

効果的なSEO戦略では、内部対策と外部対策をバランスよく組み合わせることが重要です。

質の高いコンテンツを作る内部対策があってこそ、他サイトからリンクされやすくなり、外部対策の効果も高まるのです。

内部対策については下記記事を参考にしてください

Googleは他サイトからの評価を信頼性の指標として重視している

Googleをはじめとする検索エンジンが、なぜ他のサイトからのリンクを重視するのでしょうか。

その背景には「PageRank(ページランク)」という考え方があります。

PageRankは、Googleの創業者であるラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンが1996年にスタンフォード大学で研究を開始し、1998年に論文として発表した仕組みです。

簡単に言うと、「たくさんの信頼できるサイトからリンクされているサイトは、それ自体も信頼できる」という考え方に基づいています。

これは、学術論文の世界から着想を得たものです。

優れた研究論文ほど、多くの研究者が「この論文を参考にしました」と引用します。

同じように、優れたウェブサイトほど、多くのサイトから「参考になります」とリンクされるはずだ、という発想です。

Googleは公式に「リンクは、検索結果でどのページが関連性が高いかを判断したり、新しいページを見つけたりするための重要な手がかりの一つです」と説明しています。

つまり、他のサイトからのリンクは、今でもGoogleがサイトを評価する上で大切な要素なのです。

ただし、現代のGoogleは単純に「リンクが多ければ良い」とは考えていません。

「どんなサイトからリンクされているか」「どういう流れでリンクされているか」「サイト全体の評判はどうか」といった様々な要素を総合的に見ています。

そのため、質の低いサイトから無理やり大量のリンクを集めるよりも、信頼できるサイトから自然に紹介してもらった少数のリンクの方が、はるかに価値が高いと評価される傾向があります。

外部対策の3つの柱は被リンク・言及・SNS拡散

SEO外部対策と聞くと、多くの人が「他のサイトからリンクしてもらうこと」とイメージするかもしれません。

確かにリンクは外部対策の中心的な要素ですが、実は外部対策にはそれ以外にも重要な施策があります。

現代の検索エンジンは、リンクだけでなく、「ブランド名がどれだけ話題になっているか」や「SNSでどのくらい注目されているか」といった多角的な視点からウェブサイトの価値を判断しています。

これらは直接的・間接的にSEOに影響を与え、サイトの総合的な評価を高める役割を果たします。

リンクが「他のサイトからの直接的な推薦状」だとすれば、ブランドの言及は「業界内での知名度」を示し、SNSでの拡散は「一般の人たちからの関心度」を表すシグナルといえます。

この3つをバランスよく伸ばしていくことで、検索エンジンに対して様々な角度からサイトの価値をアピールできます。

外部対策の3つの柱

施策内容SEOへの影響特徴
被リンク他のサイトからのリンク直接的な影響(大)最も重要な要素。質が重視される
サイテーションリンクなしのブランド言及間接的な影響(中)認知度・信頼性の指標となる
SNS拡散SNSでのシェア・言及間接的な影響(小)認知拡大から被リンク獲得につながる

ここでは、外部対策を構成する3つの柱について、それぞれの特徴やSEOへの影響、そして効果的な活用方法を詳しく解説していきます。

各要素の違いと役割を理解することで、自社に最適な外部対策の戦略を立てることができるでしょう。

被リンクは他サイトからリンクされることで評価が上がる

被リンク(バックリンクとも呼ばれます)とは、他のウェブサイトから自社サイトへ向けて張られたリンクのことです。

これはSEO外部対策の中で最も重要な要素の一つとされています。

被リンクが重要な理由を、わかりやすく例えてみましょう。

友人にレストランを紹介するとき、あなたは「このお店、本当に美味しいよ」と勧めますよね。

これと同じように、あるサイトが別のサイトにリンクを張るということは、「この情報は役に立ちます」と推薦している証拠だと検索エンジンは考えます。

特に、業界内で信頼されているサイトや専門的なサイトからのリンクは、高い評価につながる可能性があります。

たとえば、マーケティングの情報を発信しているサイトなら、有名なマーケティングメディアや関連性の高い専門サイトからリンクされると、「この情報は信頼できる」と判断されやすくなります。

ただし、すべてのリンクが同じ価値を持つわけではありません。

質の高いリンクには、いくつかの特徴があります。

質の高い被リンクの特徴
  • リンク元の信頼性が高い
    • 政府機関、教育機関、業界団体など、高品質なコンテンツを提供するサイト
    • 業界で認知された専門メディア
    • 大手企業や有名ブランドのサイト
  • リンクの文脈が自然
    • 記事の本文中で話の流れに沿って紹介されている
    • 関連性のある内容の中で言及されている
    • フッターやサイドバーではなく、コンテンツ内に配置されている
  • 関連性が高い
    • 同じ業界や関連分野のサイトからのリンク
    • 似たテーマを扱っているサイトからのリンク
    • ターゲット読者が重なるサイトからのリンク

まず、リンクしてくれるサイト自体が信頼性と関連性を持つサイトであることが大切です。

GoogleはTLD(.govや.eduなど)そのものを特別扱いしませんが、これらのドメインが持つ信頼性や専門性、コンテンツの質が評価されます。

業界で認められた専門メディアや権威あるサイトからのリンクは、低品質なサイトからのリンクよりも価値が高いと評価される傾向があります。

次に、リンクされる文脈が自然であることも重要です。

記事の本文中で、話の流れに沿って自然に紹介されているリンクは、サイトの一番下に機械的に並べられたリンクよりも価値が高いとされています。

ただし、これは検索エンジンの特許や実務経験から推定されるものであり、Googleが公式に数値化して発表しているわけではありません。

さらに、リンクしてくれるサイトと自社サイトの関連性も見られます。

たとえば、マーケティング関連のサイトなら、同じマーケティング分野や関連するビジネス分野のサイトからのリンクの方が、まったく関係ない分野からのリンクよりも効果的です。

サイテーションはリンクなしでも社名やサービス名の言及が有効

サイテーション(引用・言及という意味です)とは、リンクが張られていなくても、他のサイトやSNSで自社のブランド名や企業名、サービス名が話題になることを指します。

最近では、これも検索順位に影響を与える可能性があるとして注目されています。

わかりやすく例えるなら、街で「あのラーメン屋さん、美味しいらしいよ」と噂になるのと似ています。

お店のチラシを配っているわけではないけれど、口コミで評判が広がっていく。

そんなイメージです。

Googleの特許文書には「暗示的リンク(implied links)」という概念が示されていますが、ブランド言及が直接のランキング要因として働くという公式の確認はありません

ただし、様々なサイトで繰り返し言及されるブランドは、認知度や信頼性が高いと判断され、間接的にSEOに貢献する可能性があります。

サイテーションがSEOに与える影響
  1. ブランドの認知度と信頼性の向上
    • 様々なウェブサイトやSNS、ニュースサイトで自社のブランド名が繰り返し出てくる
    • 検索エンジンが「このブランドはこの分野でよく知られている」と理解する
  2. 検索結果での露出機会の増加
    • ブランド名で検索する人が増える
    • Googleが「このブランドは注目されている」と判断
    • 関連するキーワードでの検索結果でも表示されやすくなる
  3. ブランド検索からのトラフィック増加
    • 「○○(ブランド名)とは」といった検索が増える
    • 直接サイトを訪問するユーザーが増える

サイテーションを増やすには、プレスリリースを配信したり、業界のイベントに参加したり、専門家として記事を書いたりする活動が効果的です。

ただし、無理やり自社の名前を広めようとするのではなく、まず本当に価値のあるサービスや製品を提供することが大前提となります。

SNSでの拡散は直接的な効果は限定的だが認知拡大につながる

TwitterやInstagram、FacebookといったSNS(ソーシャルメディア)での情報拡散も、外部対策の一つとして考えられます。

ただし、その効果については正しく理解しておく必要があります。

まず知っておきたいのは、SNSでの「いいね」や「シェア」は、直接的に検索順位を上げる要因としては働かない可能性が高いということです。

マット氏によると、GoogleはFacebookやTwitterのページを特別扱いしていないとのことです。

引用:https://searchengineland.com/googles-matt-cutts-facebook-twitter-pages-are-treated-like-any-other-web-page-on-the-internet-182370

Googleの公式の説明では、SNSからのリンクの多くは特殊な設定(nofollowやugc属性)がされています。

Googleは2019年以降、これらの属性を「ヒント」として扱い、他のシグナルと組み合わせてリンクを評価するかどうかを判断するため、通常のリンクとは違う扱いになることが示されています。

「じゃあSNSは意味がないの?」と思うかもしれませんが、そうではありません。

SNSでの拡散がSEOに貢献する間接的な経路はいくつか存在します。

SNSがSEOに貢献する3つの経路
  1. コンテンツの露出機会の増加
    • SNSで話題になった記事は多くの人の目に触れる
    • その中にブログやサイト運営者がいて、自分のサイトで紹介してくれる
    • 通常の被リンクとして評価される
  2. ブランド検索の増加
    • SNSで話題になった企業やサービスは「○○って何?」と検索される
    • Googleがこうした検索の増加を人気の証拠として参考にする
    • ブランドの信頼性評価が上がる
  3. トラフィックとユーザー行動の改善
    • SNSから訪れたユーザーがサイト内で長時間滞在する
    • 複数のページを閲覧してくれる
    • サイトの質の高さを示すシグナルになる

一つ目は、コンテンツが多くの人の目に触れる機会が増えることです。

SNSで話題になった記事は、たくさんの人が見ます。

その中には、自分のブログやウェブサイトを持っている人もいて、「これは面白い記事だから自分のサイトでも紹介しよう」と思ってくれることがあります。

こうして獲得したリンクは、通常のリンクとして評価される可能性があります。

二つ目は、ブランド名で検索する人が増えることです。

SNSで話題になった企業やサービスは、「○○(ブランド名)って何だろう」と検索する人が増える傾向にあります。

Googleはこうした検索の増加を、そのブランドが人気だという証拠として参考にしている可能性があります。

三つ目は、サイトへの訪問者が増えて、その人たちがサイトをじっくり見てくれることです。

SNSから来た訪問者が、サイト内で長い時間過ごしたり、いくつものページを見てくれたりすれば、それは「このサイトは面白い」というシグナルになり得ます。

ただし、SNSでの活動はすぐにSEO効果をもたらすものではありません。

むしろ、長期的にブランドを育てて、ファンのコミュニティを作る活動の一環として捉え、質の高い情報を定期的に発信し続けることが大切です。

良質な被リンクを自然に集める4つの実践方法

被リンクの重要性は理解できても、「実際にどうやって他のサイトにリンクしてもらえばいいの?」と悩む方は多いでしょう。

間違った方法でリンクを集めようとすれば、かえってサイトの評価を下げてしまうリスクもあります。

効果的な被リンク獲得のキーワードは「自然さ」です。

Googleが推奨するのは、他のサイト運営者が自分から「このサイトを紹介したい」と思うような価値を提供することです。

つまり、無理やりリンクを「集める」のではなく、リンクが自然に「集まってくる」状況を作り出すことが理想的です。

とはいえ、ただ待っているだけでは被リンクは増えません。

良質なコンテンツを作るだけでなく、それを適切に発信し、業界の人たちとつながりを作り、機会を見つけて働きかけるといった積極的な取り組みも必要です。

健全な被リンク獲得方法の4つの柱

方法難易度効果時間特徴
独自性の高いコンテンツ作成長期最も確実で持続可能
専門メディアへの寄稿中〜高中期露出拡大と権威性の向上
関係者との信頼関係構築中期自然で質の高いリンク
リンク切れページへのアプローチ短期比較的取り組みやすい

ここでは、Googleのルールに沿った、健全で効果的な被リンク獲得の方法を4つ紹介します。

これらの方法は、短期的には時間がかかるかもしれませんが、長期的には安定した効果をもたらします。

自社の状況や業界の特性に合わせて、複数の方法を組み合わせて実践することをお勧めします。

読者に役立つ独自性の高いコンテンツが自然なリンクを生む

最も基本的で、かつ最も効果的な被リンク獲得方法は、他のサイトの運営者が「これはぜひ紹介したい」と思うような素晴らしいコンテンツを作ることです。

遠回りに見えるかもしれませんが、長期的には最も確実で持続可能な方法といえます。

では、どんなコンテンツがリンクされやすいのでしょうか。

いくつかの特徴があります。

リンクを集めやすいコンテンツの5つの特徴
  1. 独自のデータや調査結果を含む
    • 自社で実施したアンケート調査
    • 統計データや業界のトレンド分析
    • オリジナルの実験や検証結果
    • 例:「2025年のマーケティング予算に関する500社調査」
  2. 包括的で詳細なガイド記事
    • 初心者から上級者まで幅広く役立つ内容
    • 「これを見れば全部わかる」という完全性
    • 実践的な手順やノウハウを丁寧に解説
    • 例:「SEO対策の完全ガイド:基礎から実践まで」
  3. 視覚的に優れたコンテンツ
    • 複雑な概念をわかりやすく説明したインフォグラフィック
    • データを見やすくまとめたグラフやチャート
    • すぐに使えるテンプレートやツール
    • 例:「マーケティング戦略の全体像を1枚で理解できる図解」
  4. 専門家による深い洞察
    • 業界の第一人者による分析や予測
    • 実務経験に基づく具体的なノウハウ
    • ケーススタディや成功事例
    • 例:「年商10億円企業が実践したマーケティング戦略の全て」
  5. タイムリーで話題性のある内容
    • 最新のトレンドや変化に関する分析
    • ニュースや出来事への専門的な見解
    • 業界の重要な変化をいち早く解説
    • 例:「Googleアルゴリズム最新アップデートの影響と対策」

まず、他では見られない独自のデータや調査結果を含むコンテンツです。

自社で実施したアンケート調査や統計データ、業界のトレンド分析などは、他のサイトが記事を書くときの情報源として引用されやすくなります。

たとえば「2025年のマーケティング予算に関する500社調査」のような独自調査を公開すれば、それを参考にした記事から自然にリンクが集まる可能性があります

次に、初心者から上級者まで幅広く役立つ詳しいガイド記事も効果的です。

特定のテーマについて、「これを見れば全部わかる」というくらい丁寧にまとめた記事は、多くの人にとって参照価値が高く、リンクされやすい傾向があります。

また、複雑な内容を図やグラフでわかりやすく説明したコンテンツも共有されやすい特徴があります。

難しい概念を一目でわかるように説明した図解や、データを見やすくまとめたグラフ、すぐに使えるテンプレートなどは、SNSでも広まりやすく、それが被リンク獲得につながることがあります。

重要なのは、「誰かにとって本当に役立つかどうか」という視点です。

検索順位を上げるためだけに作られた薄っぺらい記事ではなく、読者の悩みを解決したり、新しい発見を提供したりする、心から価値あるコンテンツを目指しましょう。

専門メディアへの寄稿やプレスリリース配信で露出を増やす

自社サイトだけで記事を公開するのではなく、外部のメディアやプラットフォームを活用することも、被リンクを獲得する有効な手段です。

ゲスト投稿(ゲストブログとも呼ばれます)は、業界の専門メディアやブログに記事を寄稿する方法です。

自社の専門知識を活かした質の高い記事を提供することで、そのメディアの読者に自社を知ってもらえると同時に、執筆者プロフィールや記事の中から自社サイトへのリンクを獲得できます。

ただし、ゲスト投稿を行う際には注意が必要です。

Googleは、質の低いサイトへの大量のゲスト投稿や、明らかに「リンクが欲しいだけ」の記事を問題視する可能性があります。

そのため、本当に読者にとって価値のある内容を書き、信頼できるメディアに絞って寄稿することが大切です。

効果的なゲスト投稿のポイント
  • 寄稿先の選び方
    • 自社の業界や分野に関連する専門メディア
    • 一定の読者数と信頼性を持つサイト
    • 質の高いコンテンツを掲載しているメディア
  • 記事の内容
    • 読者にとって本当に価値のある情報を提供
    • 自社の宣伝ではなく、専門知識の共有を目的とする
    • オリジナルで質の高い内容(他のサイトの使い回しはNG)
  • リンクの扱い
    • 自然な文脈の中で自社サイトを紹介
    • 執筆者プロフィールに自社サイトへのリンクを記載
    • 過度なリンクは避ける(1〜2個程度が適切)

プレスリリースの配信も、適切に使えば効果的な手段となります。

新商品の発売、重要な契約の締結、調査結果の発表など、ニュースとして価値のある情報をプレスリリースとして配信することで、ニュースサイトやメディアに取り上げられ、リンクを獲得できる可能性があります。

ただし、プレスリリース内のリンクは通常、検索順位には直接影響しない設定にすることが推奨されています。

プレスリリースを出す主な目的は、メディアに取り上げられることで自然にリンクを獲得することと、ブランドの認知度を上げることだと考えましょう。

業界の関係者や取引先との信頼関係から紹介を得る

ビジネス上の関係性を活かした被リンク獲得も、自然で効果的な方法の一つです。

まず、パートナー企業や取引先との相互紹介があります。

たとえば、一緒にプロジェクトを進めたときに、お互いのウェブサイトでその事例を紹介し合うことは、両社にとって有益です。

ただし、単に「リンクを交換しましょう」という表面的な関係ではなく、実際の協力関係や成果に基づいた自然な紹介であることが重要です。

業界団体や協会への加盟も、リンクを獲得する機会となります。

多くの業界団体は、会員企業を紹介するページを設けていて、そこに自社サイトへのリンクが掲載されることがあります。

こうした組織からのリンクは、業界内での信頼性を示す証拠として評価される可能性があります。

また、自社のお客様に成功事例として紹介してもらう方法もあります。

満足度の高いサービスを提供していれば、お客様が自社のブログや事例紹介ページで自然に言及してくれることがあります。

こうした関係性から生まれるリンクは、最も自然で価値の高いものといえます。

ビジネス関係から生まれるリンクの例
  • パートナー企業
    • 協業プロジェクトの事例紹介
    • 相互のサービス紹介
    • 共同セミナーやイベントの告知
  • 業界団体・協会
    • 会員企業リスト
    • 業界ニュースや事例紹介
    • イベントや勉強会の情報
  • 顧客・利用者
    • 成功事例やケーススタディ
    • 導入事例インタビュー
    • レビューや体験談
  • 取引先・サプライヤー
    • パートナーページ
    • 納入実績の紹介
    • 技術連携の告知

大切なのは、「リンクをもらうこと」を第一の目的とするのではなく、まず良好なビジネス関係を築くことです。

信頼関係がしっかりしていれば、リンクは自然についてくるものです。

リンク切れページの管理者に代替リンクとして提案する

リンク切れページへのアプローチ(ブロークンリンクビルディングと呼ばれます)は、比較的取り組みやすい被リンク獲得方法の一つです。

この方法は次のような流れで進めます。

まず、自社のコンテンツに関連するテーマを扱っているサイトを探します。

次に、そのサイト内で「リンク切れ」(クリックしても「ページが見つかりません」となるリンク)を見つけます。

そして、そのリンク切れが元々紹介していた内容と似た、自社の質の高いコンテンツがあれば、サイトの管理者に連絡して、代わりのリンクとして提案します。

リンク切れアプローチの手順

ステップ内容ポイント
1. サイトの発見自社のコンテンツに関連するサイトを探す業界メディア、ブログ、リソースページなど
2. リンク切れの発見そのサイト内のリンク切れを見つける専用ツール(Ahrefs、Check My Linksなど)を使用
3. 代替コンテンツの準備元のリンクと同等以上の価値があるコンテンツを用意質が重要。元の内容より劣るものはNG
4. 連絡サイト管理者に丁寧にアプローチ親切心からのお知らせという姿勢で
5. フォローアップ返信がない場合は1〜2週間後に再度連絡しつこくならないように注意

この方法がうまくいきやすい理由は、相手にとってもメリットがあるからです。

サイトの管理者は、訪問者のためにリンク切れを直したいと考えていますが、すべてのリンク切れを自分で見つけて修正するのは大変な作業です。

そこに「ここのリンクが切れていますよ。

代わりにこちらの記事はいかがですか?」と提案されれば、お互いにとって良い話になります。

実践するときのポイントは、まず本当に質の高い代わりのコンテンツを用意することです。

元のリンクが紹介していた内容と同じくらい、あるいはそれ以上に価値のあるコンテンツでなければ、提案を受け入れてもらえません。

効果的な連絡文の例

件名:[サイト名]のリンク切れについてのお知らせ

○○様

お世話になっております。[自社名]の[名前]と申します。

貴サイトの「[記事タイトル]」を拝見し、大変参考になりました。
ひとつご連絡したいことがあり、メールを差し上げました。

記事内の[該当箇所]にあるリンクが、現在リンク切れになっているようです。
もしよろしければ、同様の内容を扱った弊社の記事が代替になるかもしれません。

[自社記事のURL]

もちろん、他により適切なリンク先があればそちらをご利用ください。
サイトの品質向上のお役に立てれば幸いです。

よろしくお願いいたします。

また、連絡するときの姿勢も大切です。

「リンクしてください」という営業的な態度ではなく、「サイトのリンク切れに気づいたのでお知らせします。

もしよろしければ、代わりの情報源としてこちらはいかがですか?」という親切心からのアプローチとして伝えることで、受け入れてもらいやすくなります。

ペナルティを受ける危険な外部対策を避ける

被リンクを獲得したいあまり、不適切な方法を使ってしまうと、かえってサイトの評価を大きく下げてしまう可能性があります。

Googleは長年にわたり、ルールを守らないリンクの構築を取り締まる仕組みを改良してきました。

検索エンジンとスパム(迷惑行為)との戦いは、Googleが誕生したときから続いています。

特に2012年に「Penguin(ペンギン)アップデート」という大きな変更が行われて以降、不自然なリンクを持つサイトへの取り締まりは厳しくなっています。

さらに、2024年3月にも新しいルールが追加され、より巧妙な不正行為も対象となりました。

危険な外部対策の問題は、短期的には効果があるように見えても、長期的には必ず見つかってしまい、大きな代償を払うことになる点です。

一度ペナルティ(罰則)を受けると、元に戻すには非常に多くの時間と労力がかかります。

最悪の場合、ドメイン(サイトの住所)ごと諦めなければならない状況に陥ることもあります。

避けるべき危険な外部対策

手法リスクGoogleの判断結果
リンクの購入極めて高い明確なガイドライン違反手動ペナルティの可能性大
大量の相互リンク高いリンクスキームとみなされるアルゴリズムペナルティ
自動生成リンク極めて高いスパム行為即座にペナルティ
低品質サイトからのリンク中〜高サイト評価の低下順位下落
リンクファームへの参加極めて高い明確な不正行為検索結果から除外の可能性

ここでは、絶対に避けるべき外部対策の落とし穴について詳しく説明します。

これらの手法を知り、うっかり違反してしまうことのないよう注意しましょう。

健全な外部対策を実践するためには、「何をすべきか」だけでなく、「何をしてはいけないか」を理解することも同じくらい重要です。

人工的なリンク購入や大量の相互リンクはペナルティの対象

Googleのルールでは、検索順位を不正に上げる目的でリンクを売買することを明確に禁止しています。

これには、お金や商品と引き換えにリンクをもらう行為、リンクが含まれる記事にお金を払う行為などが含まれます。

リンクの購入が問題となる理由を、わかりやすく説明しましょう。

検索エンジンは、リンクを「第三者からの自然な推薦」として評価しています。

たとえるなら、「本当に美味しいから友達に勧めた」という口コミのようなものです。

しかし、お金で買われたリンクは、自然な推薦ではなく、人工的に作られた「やらせの口コミ」のようなものです。

これを許してしまうと、本当に価値のあるサイトが正しく評価されなくなってしまいます。

同じように問題視されているのが、過度なリンク交換です。

「私があなたのサイトにリンクするから、あなたも私のサイトにリンクしてください」という約束を大量に行うことは、不正な手法とみなされる可能性があります。

特に、SEOのためだけに作られた「お互いにリンクし合うためのページ」は、Googleのルールに違反します。

Googleが禁止するリンク構築手法
  • 金銭を伴うリンク購入
    • お金を払ってリンクを獲得する行為
    • 商品やサービスと引き換えにリンクをもらう行為
    • リンク掲載料を支払うディレクトリサイトへの登録
  • 過度なリンク交換
    • 「リンクするからリンクして」という大量の相互リンク
    • SEO目的だけの相互リンクページ
    • パートナーページを悪用した不自然なリンク交換
  • 自動生成リンク
    • プログラムを使った大量のリンク作成
    • 自動投稿ツールでのコメントスパム
    • リンク生成サービスの利用
  • リンクスキーム
    • リンクファーム(相互リンクのネットワーク)への参加
    • 記事投稿サービスでの大量リンク獲得
    • ウィジェットやテンプレートに埋め込まれた隠しリンク

また、自動化されたプログラムやサービスを使って大量のリンクを作る行為も禁止されています。

昔は効果があったかもしれませんが、今のGoogleの仕組みは、こうした不自然なリンクのパターンを高い精度で見抜けるようになっています。

もしこれらの手法を使ってしまった場合、Googleから直接ペナルティを受けるか、システムによって自動的に評価を下げられる可能性があります。

2012年に導入されたPenguinアップデートは、不自然なリンクを持つサイトの順位を大幅に下げ、多くのサイトに影響を与えました。

質の低いサイトからのリンクは無効化される可能性がある

すべてのリンクが良い影響を与えるわけではありません。

Googleは2016年のPenguinアップデート以降、質の低いサイトからのリンクの多くを無効化(devalue)する方針を採用しています。

これは、低品質なリンクによって検索順位が即座に下がるのではなく、そのリンクの評価を「ゼロ」として扱い、ランキングに影響を与えないようにする仕組みです。

ただし、組織的で大規模なリンクスキーム(意図的な不正リンク操作)が検出された場合や、明らかにGoogleのスパムポリシーに違反する被リンクのパターンが見られる場合は、手動対策の対象となり、検索順位が大幅に低下する可能性があります。

質の低いサイトとは、具体的にどんなサイトでしょうか。

まず、スパムサイト(迷惑サイト)や、検索エンジンをだます目的だけで作られたサイトです。

こうしたサイトは、意味のない大量のリンクを含んでいたり、機械が自動生成したような内容のない文章で構成されていたりします。

次に、自社のビジネスとまったく関係のないサイトです。

たとえば、マーケティングサービスを提供している企業が、ギャンブルサイトやアダルトコンテンツのサイトからリンクされていれば、それは不自然なパターンとして評価される可能性があります。

避けるべき低品質なリンクの特徴
  • スパムサイト・迷惑サイト
    • 自動生成された意味のないコンテンツ
    • 大量の無関係なリンクが並んでいる
    • 広告だらけで読めない内容
  • 関連性のないサイト
    • 自社の業界とまったく無関係な分野
    • ギャンブル、アダルトなど好ましくないジャンル
    • 明らかに不自然なリンクの配置
  • リンクファーム
    • リンクを集めることだけが目的のサイト
    • 相互リンクだけで構成されたページ
    • 実質的なコンテンツがない
  • 放置・乗っ取られたサイト
    • 以前は良かったが現在は更新されていない
    • スパムコンテンツに乗っ取られている
    • マルウェアや危険なコンテンツを含む
  • 過剰なSEO対策サイト
    • キーワードが不自然に詰め込まれている
    • 隠しテキストや隠しリンクを使用
    • ユーザーではなく検索エンジン向けのページ

また、「リンクファーム」と呼ばれる、リンクを集めることだけを目的に作られたサイトのグループも問題です。

こうしたサイトは、お互いにリンクし合うことで人工的にリンク数を増やそうとしますが、Googleはこうしたパターンを見抜いて、無効化したり罰則の対象としたりします。

さらに注意すべきは、以前は質が高かったけれど、今は放置されていたり、スパムに乗っ取られたりしたサイトです。

そうしたサイトから以前にもらったリンクが、後になってマイナスの影響を及ぼす可能性もあります。

こうした低品質なリンクを防ぐには、定期的に自社サイトへのリンクをチェックし、問題のあるリンクを見つけた場合は、リンク元のサイト管理者に削除を依頼するか、Googleの「Disavow(無効化)ツール」を使って「このリンクは関係ありません」と申請することが推奨されます。

ただし、Googleの公式ガイダンスでは、大半のサイトはDisavow(無効化)ツールを使う必要はないとされています。

ほとんどの場合、Google は追加のガイダンスなしでどのリンクを信頼するかを評価できるため、ほとんどのサイトではこのツールを使用する必要はありません。

引用:https://support.google.com/webmasters/answer/2648487?hl=en

このツールは、(1)大量のスパムリンクがあり、(2)手動対策を受けた、または受ける可能性が高い場合にのみ使用を検討してください。

Googleのガイドラインに違反すると検索順位が大幅に下落する

Googleのルールに違反した場合、どのような影響があるのでしょうか。

主に2種類のペナルティが存在します。

Googleの評価低下の2つのパターン

種類内容通知影響復旧方法
手動対策Googleのチームが個別に審査して課す罰則あり(Search Console経由)特定ページまたはサイト全体の順位が大幅下落問題修正後、再審査リクエスト
アルゴリズムによる評価変動システムが自動的に課す罰則なし段階的な順位下落問題修正後、アルゴリズムの再評価を待つ(数ヶ月かかる場合も)

一つ目は「手動対策」です。

これは、Googleのチームが個別にサイトを審査し、スパムポリシー違反を発見したときに課される措置です。

手動対策を受けると、Google Search Console(サイトの管理ツール)を通じて通知が届き、特定のページまたはサイト全体の検索順位が大幅に下がります。

ひどい場合は、検索結果にまったく表示されなくなることもあります。

二つ目は「アルゴリズムによる評価の変動」です。

Googleのアルゴリズムが低品質なコンテンツや不自然なリンクパターンを検出したときに、そのサイトやページの評価が調整されます。

こちらは通知が来ないため、気づきにくいという特徴があります。

主要なアルゴリズムアップデートの歴史
  • 2012年:Penguin(ペンギン)アップデート
    • 不自然なリンクプロファイルを持つサイトを標的
    • 過度に最適化されたアンカーテキストも対象
    • 多くのサイトが順位を大きく下げた
  • 2024年3月:コアアップデート
    • 期限切れドメインの悪用を禁止
    • 大規模なコンテンツの濫用を取り締まり
    • サイトレピュテーション悪用への対策強化

特に影響が大きかったのが、2012年に導入された「Penguinアップデート」です。

このアップデートは、過度に最適化されたリンクや不自然なリンクのパターンを持つサイトを対象としました。

また、2024年3月にも大きな変更があり、「期限切れのドメインを悪用する」「大量の低品質コンテンツを作る」「サイトの評判を悪用する」といった新しいルールが追加されました。

評価が下がった場合、元に戻すのは簡単ではありません。

手動対策を受けた場合、問題のあるリンクをすべて削除または無効化して、「改善しました」という再審査リクエストを提出する必要があります。

アルゴリズムによる評価低下の場合は、問題を修正した後、Googleのシステムが再びサイトをクロール・評価するまで数週間から数ヶ月待つ必要があることもあります。

最も重要なのは、最初からルールに従った健全な方法を実践することです。

短期的に順位を上げようとして不正な手法を使うことは、長期的には大きなリスクとなります。

外部対策の成果を確認して次の施策に活かす

外部対策を実施したら、その効果を適切に確認し、継続的に改善していくことが重要です。

被リンクの獲得は、一度やったら終わりという性質のものではなく、長期的に取り組むべき施策です。

効果を確認する目的は、単に数字を見ることではありません。

「どの取り組みが効果的だったのか」「どんなコンテンツがリンクされやすいのか」「競合と比べて自社はどの位置にいるのか」といった情報を得て、次の戦略に活かすことが大切です。

また、外部対策の効果は即座には現れないという特性を理解しておく必要があります。

新しく獲得したリンクがGoogleに認識され、それが検索順位に反映されるまでには、通常数ヶ月の時間がかかります。

そのため、短期的な変動に振り回されず、長期的な流れを見て判断することが大切です。

外部対策の効果測定で見るべき指標

指標内容確認頻度重要度
被リンク数自社サイトへのリンクの総数月1回
リンク元ドメイン数リンクしているサイトの数月1回
リンクの質リンク元サイトの信頼度月1回極めて高
オーガニックトラフィック検索エンジンからの訪問者数週1回
検索順位狙ったキーワードでの順位週1回
ブランド検索数自社名での検索回数月1回
ドメインオーソリティサイト全体の信頼度スコア
(Googleのランキング指標ではない)
月1回

ここでは、リンクの状況を把握する方法、効果が現れるまでの期間、そして継続的な改善のためのポイントについて説明します。

適切なツールを使い、正しい視点で分析することで、外部対策の効果を最大限に引き出すことができるでしょう。

GoogleサーチコンソールやAhrefsで被リンク状況を把握できる

外部対策の効果を確認するには、まず自社サイトへのリンクの状況を正確に把握する必要があります。

そのために役立つツールがいくつかあります。

最も基本的なツールは、Googleが無料で提供している「Google Search Console(グーグル サーチコンソール)」です。

このツールの「リンク」というレポートを見ると、自社サイトにリンクしている主なサイト、最もリンクされているページ、リンクに使われている言葉などを確認できます。

Googleが実際に認識しているリンクを確認できるため、SEOの観点から最も信頼性の高い情報といえます。

ただし、サーチコンソールには限界もあります。

すべてのリンクが表示されるわけではなく、情報の更新頻度も高くありません。

また、競合他社のサイトのリンク状況を確認することはできません。

被リンク分析ツールの比較

ツール料金主な機能メリットデメリット
Google Search Console無料自社サイトのリンク確認、最もリンクされているページGoogleの公式データ、信頼性が高いデータが不完全、競合分析不可
Ahrefs有料($129〜/月)詳細なリンク分析、競合分析、ドメインオーソリティ(独自指標)データ量が豊富、UIが使いやすい費用が高い
SEMrush有料($139.95〜/月)リンク分析、キーワード分析、競合分析オールインワンツール機能が多すぎて初心者には複雑
Moz有料($99〜/月)ドメインオーソリティ(独自指標)、リンク分析初心者に優しいUIデータ量がAhrefsより少ない

※価格は変動するため公式ページ参照

そこで、より詳しい分析を行いたい場合は、「Ahrefs(エイチレフス)」「SEMrush(SEMラッシュ)」「Moz(モズ)」といった専門ツールが役立ちます。

これらのツールは、独自のシステムでウェブを巡回し、リンクの情報を集めています。

Ahrefsを例にすると、以下のような情報が得られます。

Ahrefsで確認できる主な情報
  • リンクの総数とリンク元ドメインの数
  • 各リンクのドメインオーソリティ(サードパーティツールの独自指標)
  • アンカーテキスト(リンクに使われている言葉)の分布
  • 新規獲得リンクと失われたリンクの推移
  • リンクの種類(dofollow / nofollow)
  • リンクされているページのランキング
  • 競合サイトのリンクプロファイル分析

さらに、競合サイトのリンク状況も分析できるため、自社と比較してどのような取り組みが効果的かを検討する材料にもなります。

これらのツールを使うときのポイントは、単に数字を眺めるだけでなく、質的な評価も行うことです。

リンクしているサイトが本当に信頼できるサイトなのか、リンクの文脈が自然なものかを確認しましょう。

外部対策の効果が現れるまでには数週間から数か月かかる

外部対策を実施した後、すぐに検索順位が上がることを期待してしまいがちですが、実際には効果が現れるまでにある程度の時間がかかります。

一般的に、新しく獲得したリンクがGoogleに認識され、それが検索順位に反映されるまでには、数週間から数か月程度かかると考えられています。

しかし、ウェブサイトでより大規模で戦略的な変更を行う場合、それには長い時間がかかることがあります。

引用:https://www.searchenginejournal.com/google-explains-how-long-it-takes-for-seo-to-work/550899/

これは、Googleのシステムがそのリンクを見つけて、評価して、順位の計算に組み込むまでに時間がかかるためです。

また、外部対策の効果は単独で現れるものではありません。

サイト内部の改善、コンテンツの質、訪問者にとっての使いやすさなど、様々な要素が総合的に評価されて検索順位が決まります。

そのため、リンクを獲得しただけで順位が急上昇するということは、競争の激しいキーワードでは期待しにくいでしょう。

外部対策の効果が現れるまでのタイムライン

期間起こること確認すべきこと
実施直後〜1ヶ月リンクがウェブ上に公開されるリンクが正しく設置されているか
1〜3ヶ月Googleのクローラーがリンクを発見Search Consoleでリンクが認識されているか
3〜6ヶ月リンクが評価され順位に反映され始める検索順位、オーガニックトラフィックの変化
6ヶ月以降効果が安定して現れる長期的なトレンド、競合との比較

効果を確認する際は、検索順位だけでなく、以下のような指標も併せて確認することをお勧めします。

外部対策の効果を測る指標
  • オーガニックトラフィック
    • 検索エンジンからの訪問者数の変化
    • どのページへの流入が増えているか
  • ブランド検索数
    • 自社のブランド名で検索する人の数
    • 認知度の向上を示す指標
  • 参照トラフィック
    • 被リンクから直接流入してくる訪問者
    • リンクの質を測る指標
  • ドメインオーソリティ
    • サイト全体の信頼度スコア
    • 長期的な評価の変化を見る
  • 検索順位の推移
    • 狙ったキーワードでの順位変化
    • 複数のキーワードで総合的に判断

重要なのは、短期的な数字の上下に一喜一憂せず、長期的な流れを見ることです。

外部対策は、一度実施すれば終わりというものではなく、継続的に取り組むべき施策なのです。

定期的なモニタリングと質の高いコンテンツ作成を継続する

外部対策を成功させるには、継続的な取り組みが不可欠です。

一度リンクを獲得したからといって安心せず、以下のような活動を習慣にしましょう。

まず、月に一度は自社サイトへのリンク状況をチェックする時間を設けることをお勧めします。

新しく増えたリンク、失われたリンク、不自然なリンクがないかを確認し、問題があれば早めに対処します。

また、競合サイトのリンク獲得状況も定期的にチェックすることで、業界のトレンドや効果的な取り組みのヒントを得られます。

競合が獲得しているリンクの中には、自社でも獲得できる可能性のあるものが含まれているかもしれません。

月次で行うべき外部対策のチェックリスト
  • 新規獲得した被リンクの確認と品質チェック
  • 失われたリンクの確認と原因分析
  • 不自然なリンクや低品質なリンクの発見と対処
  • 競合サイトのリンク獲得状況の分析
  • オーガニックトラフィックの推移確認
  • ブランド検索数の変化確認
  • ドメインオーソリティの変化確認
  • 新しいコンテンツのパフォーマンス分析
  • リンク獲得につながりやすいコンテンツの特定
  • 次月の外部対策計画の策定

しかし、最も重要なのは、小手先のテクニックではなく、本質的に価値のあるコンテンツを作り続けることです。

他のサイトの人が自然に「このサイトを紹介したい」と思うような、独自性があって役立つ情報を提供し続けることが、長期的に見て最も効果的な外部対策となります。

新しいトレンドや技術、調査結果などを継続的に発信し、業界内で「このサイトを見れば最新情報がわかる」という認識を築くことができれば、リンクは自然に増えていきます。

外部対策は、すぐに結果が出るものではありません。

しかし、正しい方向で地道に努力を積み重ねることで、確実にサイトの評価を高めていくことができます。

焦らず、着実に、質の高い取り組みを続けていきましょう。

よくある質問(FAQ)

SEO外部対策は自分でできますか?

はい、基本的な外部対策は自分で実施できます。

質の高いコンテンツの作成、業界メディアへの記事の寄稿、リンク切れページへのアプローチなど、費用をかけずに始められる取り組みも多くあります。

ただし、大規模なリンク構築や高度な分析には専門知識が必要な場合もあり、状況に応じて専門家のサポートを検討するのも一つの選択肢です。

被リンクは何本あれば効果がありますか?

被リンクの効果は数よりも質が大切です。

信頼性の低いサイトからの100本のリンクより、業界で信頼されているサイトからの1本のリンクの方が価値が高い場合もあります。

目標とすべき数は、競合の状況やキーワードの難易度によって異なるため、まずは競合サイトのリンク状況を分析し、それを参考に自社の目標を設定することをお勧めします。

外部対策と内部対策、どちらを優先すべきですか?

両方とも重要ですが、まずは内部対策から始めることをお勧めします。

質の高いコンテンツがなければ、外部対策でリンクを獲得しても効果は限定的です。

サイトの基盤をしっかりと整えた上で、外部対策に取り組むことで相乗効果が期待できます。

有料で被リンクを購入するのは問題ありますか?

はい、検索順位を不正に上げる目的でのリンク購入はGoogleのルールで明確に禁止されています。

見つかった場合、手動ペナルティやシステムによる評価低下のリスクがあります。

短期的な利益よりも、長期的に持続可能な自然なリンク獲得を目指すべきです。

効果が出るまでどのくらいかかりますか?

外部対策の効果が現れるまでには、通常数週間から数か月程度の期間が必要とされています。

新しく獲得したリンクがGoogleに認識され、評価されるまでに時間がかかるためです。

すぐに結果を期待せず、継続的な取り組みとして外部対策を位置づけることが重要です。

まとめ

SEO外部対策は、自社サイトの外側で行う施策であり、他のウェブサイトからの評価を高めることで検索エンジンからの信頼を得る取り組みです。

その中心となるのがリンクの獲得ですが、ブランド名の言及やSNSでの拡散も含めた総合的なアプローチが効果的です。

リンクを自然に獲得するには、読者に本当に役立つ独自性の高いコンテンツを作成し、専門メディアへの寄稿やパートナーとの信頼関係の構築といった健全な方法を実践することが重要です。

一方で、リンクの購入や質の低いサイトとの過度なリンク交換は、Googleからペナルティを受けるリスクがあり、絶対に避けるべきです。

外部対策の効果はすぐには現れず、通常3か月から6か月程度の時間が必要です。

Google Search ConsoleやAhrefsなどのツールを使って定期的にリンクの状況を確認し、長期的な視点で質の高いコンテンツ作成と自然なリンク獲得を継続していくことが成功への道です。

外部対策は内部対策と組み合わせて初めて真の効果を発揮します。

まずはサイトの基盤をしっかりと整え、その上で他のサイトからも評価されるような価値あるコンテンツと信頼関係の構築に注力しましょう。

参考文献・参考サイト

Moz What Is Off-Page SEO? How To Do It & Strategies That Work

Engineering and Technology History Wiki Milestones:PageRank and the Birth of Google, 1996-1998

Google for Developers SEO Link Best Practices for Google

Search Engine Journal Google’s John Mueller: Total Number of Backlinks Doesn’t Matter

Search Engine Journal Are .edu Links A Google Search Ranking Factor?

Google Patents Ranking documents based on user behavior and/or feature data

Search Engine Journal Are Brand Mentions Important to Google’s Algorithm?

Search Engine Land Google’s Matt Cutts: We Don’t Use Twitter Or Facebook Social Signals To Rank Pages

Google for Developers Evolving “nofollow” – new ways to identify the nature of links

Search Engine Journal Making Social Media & SEO Work Together

Google for Developers A reminder on qualifying links and our link spam update

Search Engine Land Google: Links In Press Releases Should Use Nofollow Like Paid Links

Google for Developers Spam Policies for Google Web Search

Google for Developers Linking

Google for Developers Another step to reward high-quality sites

Google for Developers Penguin is now part of our core algorithm

Google Search Console Help Disavow links to your site

Google Search Console Help Manual Actions report

Google for Developers What web creators should know about our March 2024 core update and new spam policies

Google Search Console Help Links report

Ahrefs Plans & Pricing

DemandSage Semrush Pricing (2025): New AI Plans & Cost Breakdown

Moz Moz Pro Pricing

Search Engine Journal Google Explains How Long It Takes For SEO To Work

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